プロペシアの成分フィナステリドの効果について

プロペシアとは、米国のメルク社によって開発され、現在世界70カ国以上で承認されているAGA治療薬です。
AGA治療について関心のあるひとなら、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

プロペシアの効果は、有効成分として配合されている「フィナステリド」という成分によるものです。
フィナステリドの作用について説明する前に、まずはAGAがなぜ発症するのかを理解していただく必要があります。

AGAの発症には、遺伝と男性ホルモンが大きく関わっています。
男性ホルモンにはいくつかの種類があるのですが、男性ホルモンの90%を占める「テストステロン」は体内の精巣や副腎で生成されます。
このテストステロンが「5αリダクターゼ」という酵素と結びつくと、「ジヒドロテストステロン」という違う種類の男性ホルモンへと変化します。

ジヒドロテストステロンは、男児の胎児が母親の胎内にいるとき、男性器の発達に必要な重要なホルモンです。
しかし一方で、前立腺肥大やニキビといった、男性にとって厄介な働きもあるのです。
頭髪に対しても、毛乳頭細胞にある男性ホルモン受容体と結びつきヘアサイクルを乱すという働きがあります。
こうして髪の成長は阻害され、薄毛・抜け毛へとつながるのです。

プロペシアの有効成分フィナステリドには5αリダクターゼを抑制し、このジヒドロテストステロンの増殖を抑える働きがあります。

この効果はアメリカのFDAや日本の厚生労働省から高い評価を得ており、「AGA(男性型脱毛症)診療ガイドライン」でもA判定を受けています。
「AGA診療ガイドライン」とは、日本皮膚科学会が科学的根拠に基づいて定めた指針で、治療方法の推奨度をA・B・C1・C2・Dの5段階で示しています。
「フィナステリド内服」は5段階中最高ランクのAで、これは強く勧められることを意味します。
これを受け、多くの医療機関でプロペシアなどのフィナステリドを含む治療薬がAGA治療薬として処方されています。

プロペシアは継続服用しないと意味がない?

このように多くのクリニックで利用され、高い効果が期待できるプロペシアですが、その効果をきちんと発揮させるためには正しい服用方法を知る必要があります。
服用方法を間違うと、期待した効果が得られない恐れや、健康被害を生じる恐れがあります。

プロペシアには0.2mgと1mgの2種類がありますが、どちらの場合も一日一回、一錠を服用します。
量が多ければ効果があるというわけではなく、血液中に成分がある状態を持続することが重要です。
その間は5αリダクターゼの生成を抑制することができます。

プロペシアの内服薬は即効性のある薬ではありません。
効果が確認できるまでは、半年以上継続服用する必要があるとされています。
これはどうしてなのでしょうか。

男性ホルモンのジヒドロテストステロンによってヘアサイクルが乱れるということはすでにお伝えしました。
このヘアサイクルが一周するには2~6年かかります。
フィナステリドの作用によって5αリダクターゼの生成を抑制し、増えすぎたジヒドロテストステロンを抑えヘアサイクルが正常に戻ったとしても、元の量の髪を取り戻すにはそれなりの時間がかかるのです。

そして、プロペシアの効果はあくまで抜け毛を防ぎ薄毛の進行を抑えるというもので、発毛を促すわけではありません。
服用を止めると血中のフィナステリドはいずれなくなり、5αリダクターゼが再び生成され症状が進行してしまう可能性もあります。
毎日一定量、継続服用する必要があるのはこのためなのです。

効果を実感できるまでに時間がかかることはデメリットといえますが、持続すれば元あった髪の量を取り戻すことができる可能性が高い薬です。
あせらず、医師の指導のもと正しく服用しましょう。

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