病院でAGA治療を受ける際はなぜ保険適用外なのか?

「お医者さんに相談だ」というフレーズのコマーシャルが一時期繰り返しテレビで流されていたように、病院での薄毛治療はすっかり定着しています。
これは、AGA治療薬が2005年の10月に厚生労働省に承認され、12月に国内での販売を開始して以降に本格的にスタートしたもので、既に10年以上の年月が経過していることになります。

なお、AGAは、男性ホルモンのテストステロンが変化したDHTという物質が原因の脱毛症で、日本人男性の発症頻度は約30パーセントと言われています。
生え際から頭頂部の範囲に集中するのが特徴で、M字ハゲや河童ハゲなど中年以降の男性に多く見られるタイプの薄毛のほとんどがこれに該当します。

ちなみに、最終的には生え際から頭頂部までの髪の毛が完全になくなるまで進行するので、見た目は大きく変貌してしまいます。
このために、好感度や性的アピールという点ではかなり損なわれてしまい、社会的な影響を避けることは出来ません。
ただし、基本的には単なる生理現象に過ぎないので、最終段階にまで進行したとしても、体調が悪化するということは全くありません。

何故なら、AGAの発症を左右するのは、毛乳頭細胞内に存在している男性ホルモン受容体のDHTに対する感受性で、これは母方の祖父から受け継ぐ遺伝子により決定すると考えられています。
つまり、AGAは遺伝による症状ということです。

それでは、どのようにして薄毛が進行するかというと、問題となる遺伝子を受け継いでいた場合には毛乳頭細胞とDHTが結合し、脱毛因子のTGF-βを誘導します。
これにより、成長期の髪の毛が退行期や休止期に強制的に移行するので、太く長く成長することなく抜け落ちてしまい、短い毛や細い毛ばかりになる軟毛化という状態になってしまうのです。

このように健康に対して直接的に悪影響を及ぼすことがない遺伝が原因の症状ということから、病院でのAGA治療は保険適用外となり、AGA治療薬は全額自己負担となります。
なお、自由診療となるので病院により費用には違いがありますが、1か月分で6000~8000円程度が大体の相場です。

病院でAGA治療を受けるには何科を受診すればいい?

AGA治療を病院で受診する場合、どの科に行けばいいのか悩む人も多いと思います。
基本的にAGA治療では皮膚科や内科で治療を受けられます。

ただ、全ての皮膚科や内科で治療を受けられるとは限りません。
全ての医師が専門分野ではないことや、AGAの治療薬にはフィナステリドやミノキシジルが用いられることが多いのですが、そもそも治療薬を取り扱っていない所があるので、治療を受ける場合は皮膚科や内科のホームページを確認したり、電話で聞いてみるのがいいでしょう。

AGA治療は専門のクリニックに相談したほうが良い

AGAなど髪の悩みなどを相談する場合には専門クリニックに相談するといいでしょう。
専門クリニックはAGAに特化された病院なので専門の医師による治療が受けられるのが特徴的です。

また、皮膚科や内科と異なるのはカウンセリングを受けれる点です。
専門の医師による髪の悩みを相談したり、現状の頭皮の状態を見てもらえることができ、自分にあった治療法を見つけることができます。
カウンセリングでは無料なところも多いので、一般的な病院にはない点です。

AGAの専門クリニックでは皮膚科や内科ほど数が少なく、主に都市部にあることが多いです。
近所に専門のクリニックがない場合は(遠隔診療)というPCやスマートフォンのビデオ通話を使って治療を受けられるものも近年登場しています。
調べてみると東京にある新橋ファーストクリニックは遠隔診療を受けられるそうです。

新橋ファーストクリニックでAGA治療を受ける

AGA治療を開始するタイミングについて

AGAの原因物質DHTは、男性ホルモンのテストステロンがII型5α-reductaseという還元酵素に変換されたことで作り出されます。
このためにAGAは、テストステロンの分泌量が急激に増加する思春期以降に、徐々に進行することになります。

ただし、AGA治療を思春期に開始するのは適当ではありません。
何故ならAGA治療薬が抑制するDHTは、男性生殖器の発育にも関与しているからです。
このために、成長途上でAGA治療薬を服用した場合は、男性性器の発育が阻害されてしまうというリスクが伴います。

また、AGA治療薬の臨床試験は、国内では20歳以上の男性を対象として実施されており、未成年者に対しての安全性は確認されていません。
このために、国内の病院におけるAGA治療薬の処方は20歳以上となっています。

なお、現時点でのAGA治療は根治を目的としたものではなく、原因物質の生産を抑制するという対処療法的な内容です。
つまり、AGA治療薬の服用を止めてしまうと再び脱毛症は進行することになります。
このために、新しい治療法が確立されるか、薄毛を精神的に受け入れられるようになるまでは続けなくてはならないということです。

しかも、AGA治療薬は保険適用外であり、全ての費用は自己負担となるために、あまり早く開始するとかなり大きい金額が必要となります。
これらのことから考えると、AGA治療を開始するタイミングとしては、少なくとも20歳以上ということが前提で、出来るだけ我慢するのが費用を抑制するコツです。

ちなみに、AGAは発症してから10年以上が経過すると毛根の機能が喪失する可能性が大きいと言われており、スタートするタイミングのタイムリミットはこの辺りとなります。

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